天童節 昭和演歌名曲選 第七集

天童よしみ( 天童芳美 ) 天童節 昭和演歌名曲選 第七集歌詞
1.長崎の女


2.雨の酒場で


3.旅の夜風


4.潮来笠

作詞:佐伯孝夫
作曲:吉田正

潮来の伊太郎 ちょっと見なれば
薄情そうな 渡り鳥
それでいいのさ あの移り気な
風が吹くまま 西東
なのにヨー なぜに眼に浮く潮来笠

田笠の紅緒が ちらつくようじゃ
振り分け荷物 重かろに
わけは聞くなと 笑ってみせる
粋な単衣の 腕まくり
なのにヨー 後髪引く 潮来笠

旅空夜空で いまさら知った
女の胸の 底の底
ここは関宿 大利根川へ
人にかくして 流す花
だってヨー あの娘に川下 潮来笠


5.羽田発7時50分


6.王将・夫婦駒


7.一本刀土俵入り

作詞:藤田まさと
作曲:春川一夫

千両万両 積んだとて
銭じゃ買えない 人ごころ
受けた情の 数々に
上州子鴉 泣いて居ります
泣いて居ります この通り

「わしゃア姐さんのようないい人に、
めぐり逢ったのは初めてだ、はい、はい、きっと成ります。
横綱になった姿を姐さんに見て貰います。
そしてなア、わしゃ、死んだおっ母さんの御墓の前で
立派な土俵入りがしたい……。」

野暮な浮世の うら表
教えこまれて 一昔
夢でござんす なにもかも
角力(すもう)修業も 今じゃ日蔭の
今じゃ日蔭の 三度笠

「角力にゃなれず、やくざになって尋ねて見りゃこの始末。
さァ、姐さん、この金持って、早くお行きなせえまし。
飛ぶにぁ今が汐時だ。後はあっしが引受けました。
さァ、早く早く行きなさいまし。ああ、もし、お蔦さん。
親子三人、何時までも仲良く御暮しなさんせ。
十年前に 櫛、笄(こうがい)、巾着ぐるみ、意見を貰った姐はんへ、
せめて見て貰う駒形のしがねぇ姿の土俵入りでござんす。」

御恩返しの 真似ごとは
取手宿場の 仁義沙汰
御覧下され お蔦さん
せめて茂兵衛の 花の手数(でず)入り
花の手数入り 土俵入り


8.東京五輪音頭


9.ああ上野駅

作詞:関口義明
作曲:荒井英一

どこかに故郷の 香りをのせて
入る列車の なつかしさ
上野は俺らの 心の駅だ
くじけちゃならない 人生が
あの日ここから 始まった

「父ちゃん 僕がいなくなったんで
母ちゃんの畑仕事も大変だろうなあ、
今度の休みには必ずかえるから、
そのときには父ちゃんの肩も母ちゃんの肩も、
もういやだっていうまでたたいてやるぞ、
それまで元気で待っててくれよな」

就職列車に ゆられて着いた
遠いあの夜を 思い出す
上野は俺らの 心の駅だ
配達帰りの 自転車を
とめて聞いてる 国なまり

ホームの時計を 見つめていたら
母の笑顔に なってきた
上野は俺らの 心の駅だ
お店の仕事は 辛いけど
胸にゃでっかい 夢がある


10.山の吊橋

作詞:横井弘
作曲:吉田矢健治

山の吊橋ゃ どなたが通る
せがれなくした 鉄砲うちが
話相手の 犬つれて
熊の親父を みやげにすると
鉄砲ひとなで して通る
ホレ ユーラユラ

山の吊橋ゃ どなたが通る
遠い都へ はなれた人を
そっとしのびに 村むすめ
谷の瀬音が 心にしむか
涙ひとふき して通る
ホレ ユーラユラ

山の吊橋ゃ どなたが通る
酒が切れたか 背中をまるめ
呑んべェ炭やき いそぎ足
月をたよりに 枯葉のように
くしゃみつづけて して通る
ホレ ユーラユラ


11.母恋吹雪


12.かよい船


13.背広姿の渡り鳥


14.東京ブルース


15.沓掛時次郎

作詞:佐伯孝夫
作曲:吉田正

すねてなったか 性分なのか
旅から旅へと 渡り鳥
浅間三筋の 煙の下にゃ
生まれ故郷も あるっていうに
男沓掛 時次郎

女知らずが 女の世話を
その上坊やの 手をひけば
すまぬすまぬと いう目が辛い
旅だ旅だよ 許してくんな
これがおいらの せいいっぱい

男意地づく 生命(いのち)をかけて
キリリと結んだ 三度笠
義理はすんだが 泣かずに来たが
またも今日から 行先ゃ知れぬ
旅の合羽(かっぱ)を 風が吹く


16.お月さん今晩は

作詞:松村又一
作曲:遠藤実

こんな淋しい 田舎の村で
若い心を 燃やしてきたに
可愛いあの娘は 俺(おら)を見捨てて
都へ行っちゃった
リンゴ畑の お月さん今晩は
噂を聞いたら 教えておくれよなあ

憎い女と 恨んでみたが
忘れられない 心のよわさ
いとしあの娘は どこにいるやら
逢いたくなっちゃった
リンゴ畑の お月さん今晩は
噂を聞いたら 教えておくれよなあ

祭りばやしを 二人できいて
語りあかした あの夜が恋し
あの娘想えば 俺も何んだか
泣きたくなっちゃった
リンゴ畑の お月さん今晩は
噂を聞いたら 教えておくれよなあ